｢軽井沢ウイスキー｣

軽井沢は、ジャパニーズウイスキーを代表する世界的に人気の銘柄です。
もともと高級ウイスキーとして人気を集めていましたが、2000年を最後に製造が終了すると、その希少性からさらに価値が高まり幻のウイスキーと呼ばれるようになりました。
軽井沢は、かつて長野県北佐久郡御代田町にあった、軽井沢蒸溜所で造られていたウイスキーです。1955年に浅間山の麓に設立され、2000年まで蒸留を行っていました。
特徴的なのが、蔦に覆われた貯蔵庫です。この蔦が貯蔵庫内の温度と湿度を一定に保つとともに、軽井沢の冷涼な気候とあいまって、ウイスキー造りにとって理想的な環境を実現していました。
1976年に国産ウイスキーとしては初となる100パーセントモルトウイスキーとして発売されたことでも知られています。
2012年に閉鎖されて以来は、ポットスチルなどの設備は全て取り払われ、貯蔵庫に眠るストックも全て売却されました。
蒸留所が生産・瓶詰めを行うオフィシャルボトルの発売はなくなり、現在はいくつかの樽から限定生産という形で流通しており、軽井沢は完全に幻のウイスキーとなったのでした。
近年では、その希少価値から世界でもっとも入手困難なウイスキーとまで言われています。