日本酒の値上げが相次いでいます。
2024年の「令和の米騒動」をきっかけに始まった主食用米の価格高騰は、酒米にも深刻な影響を及ぼしています。
大手酒造メーカーから地方の酒蔵まで、2025年から2026年にかけて価格改定を実施する動きが加速しています。
本記事では、最新の日本酒の値上げ情報をまとめるとともに、価格高騰の背景や今後の見通しを解説します。また、飲まずに保管しているお酒の活用法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【2026年2月最新】日本酒の値上げ情報を紹介
日本酒業界では、原料米価格の急激な高騰や物流費の上昇を背景に、大手酒造メーカーを中心とした値上げが相次いでいます。
ここからは、2026年2月に実施される最新の値上げ情報と、2025年に行われた主要メーカーの価格改定について詳しく解説します。
宝酒造が2026年2月出荷分から値上げを実施
宝酒造は2026年2月1日出荷分から、清酒と料理清酒の全商品、および加工・業務用調味料と洋酒の一部商品について価格改定を実施します。
全対象商品における平均値上げ率は8.8%となっており、これは2024年10月以来、1年4カ月ぶりの値上げとなります。
報道によると、主な対象商品としては、スパークリング日本酒「松竹梅白壁蔵『澪』」300ミリリットルが参考小売価格(税込)567円から637円に、「タカラ料理のための清酒」1.8リットルが参考小売価格(税込)1,356円から1,419円に引き上げられます。
宝酒造は値上げの背景について、原料米価格の急激な高騰をはじめ、資材価格や物流費などのコストが上昇し続けていることを挙げています。
企業努力のみでコストアップを吸収することが極めて困難な状況であるとしています。
出典:清酒と料理清酒の全商品、および加工・業務用調味料と洋酒の一部商品の価格改定について | 宝酒造株式会社
出典:宝酒造、清酒など値上げ 2月出荷分から|熊本日日新聞
2025年に実施された大手酒造メーカーの価格改定
2025年には、白鶴酒造・月桂冠など大手でも価格改定が実施されました。
いずれも原料米の高騰や資材費・物流費の上昇を理由としており、日本酒市場全体が値上げ基調にあるといえます。
白鶴酒造|2025年10月1日出荷分から値上げ
大手の白鶴酒造は、2025年10月1日出荷分から約180品目を対象に価格改定を実施しました。
値上げ幅は参考小売価格の約5~18%で、2023年10月以来2年ぶりの値上げとなりました。
報道によると、主力商品「まる」2リットルパックは参考小売価格(税抜)1,563円から1,675円に、「大吟醸」720ミリリットル瓶は参考小売価格(税抜)1,247円となっています。
対象は日本酒、リキュール(ZIMA除く)、みりん、焼酎、食品など幅広い商品に及んでいます。
出典:商品の価格改定について | ニュースリリース | ニュース|企業情報|白鶴酒造株式会社
出典:白鶴酒造、10月から値上げ|神戸経済ニュース
月桂冠|2025年10月1日出荷分から値上げ
月桂冠も2025年10月1日出荷分から、日本酒・リキュール・輸入酒類等 計163品目を値上げしました。
値上げ幅は約5~20%で、報道によると、主力の日本酒「つき」2リットルパックは参考小売価格(税抜)が1,546円から1,657円に、「上撰」1.8リットル瓶は1,973円から2,173円に引き上げられています。
同社は「企業努力による価格据え置きが困難な状況だ」とコメントしています。
出典:商品の価格改定について|ニュース|月桂冠株式会社
出典:月桂冠が10月に価格改定実施、5~20%の値上げ|食品産業新聞社
日本酒は値上げしているのはなぜ?価格高騰の主な理由
日本酒の値上げが相次ぐ背景には、複数の要因が絡み合っています。
主な理由は、原材料である酒米の価格上昇と、物流費や資材費の高騰です。
原材料である酒米の価格上昇
日本酒の値上げの最大の要因は、原材料である酒米の価格が急上昇していることです。
2024年の「令和の米騒動」をきっかけに主食用米の価格が高騰し、その影響が酒米にも波及しています。
従来、酒米は栽培の難しさから主食用米より高値で取引されてきましたが、主食用米価格の急騰により価格差が縮小、一部では逆転現象も発生しています。
この状況を受けて、酒米から主食用米への生産切り替えを選択する農家が増加しています。一部地域では2025年度の酒米収穫量が4割減少したという報道もあり、酒米の供給不足が深刻化しています。
国税庁も酒類業者への支援措置を設けるなど、酒米の安定確保に向けた取り組みが進められていますが、状況の改善には時間を要する見込みです。
物流費や資材費の高騰
原料米価格の上昇に加え、物流費や資材費の高騰も日本酒の価格を押し上げる要因となっています。
ガラス瓶やラベルなどの包装資材、エネルギー費、人件費といった製造に関わるあらゆるコストが上昇を続けています。
2024年4月から始まったトラックドライバーの時間外労働規制、いわゆる「物流2024年問題」の影響で、輸送コストも増加傾向にあります。
各酒造メーカーは生産性向上や経費削減などの企業努力を重ねていますが、こうしたコスト上昇分を吸収することが困難な状況が続いています。
日本酒の価格は今後どうなる?2026年以降の見通し
日本酒の値上げは今後も続くのでしょうか。
結論から言えば、値上げ傾向は当面続く可能性が高いと考えられます。その根拠と、特に値上げが起きやすい日本酒の特徴を解説します。
今後も値上げが続く可能性は高い?
日本酒の値上げは今後も続く可能性が高いと考えられます。
酒米の供給不足は構造的な問題であり、短期間での解決は困難です。主食用米の価格が高止まりしている限り、農家が酒米生産に戻るインセンティブは生まれにくい状況が続きます。
実際に、2026年3月以降も多くの酒蔵が価格改定を予定しており、複数の人気銘柄も値上げを発表しています。
また、原料米価格の高騰を販売価格に転嫁せざるを得ない状況にある一方で、清酒の消費量は減少傾向にあります。帝国データバンクの調査によると、値上げによる収益改善と「日本酒離れ」を招く懸念の間で、酒蔵経営は板挟みの状況にあります。
値上げが起きやすい日本酒の特徴
すべての日本酒が同様に値上げされるわけではありません。特に価格改定の影響を受けやすい日本酒には、いくつかの特徴があります。
まず、純米酒や純米吟醸酒といった特定名称酒は、原料に米と米麹のみを使用するため、酒米価格の影響を直接受けやすくなっています。
特に高精白の大吟醸酒は、原料米を多く必要とするため、値上げ幅が大きくなる傾向があります。
また、生産量が限られる蔵元限定品や季節限定商品、手作業による工程が多い伝統製法の日本酒も、コスト上昇の影響を受けやすいといえます。人気が高く希少性のある銘柄ほど、市場価格の上昇幅も大きくなる傾向が見られます。
【特定名称酒】:純米酒・吟醸酒・本醸造酒など、国税庁が定める「清酒の製法品質表示基準」の要件(原料・精米歩合・製法等)を満たした清酒に表示できる特定名称(区分)のこと
【高精白】:原料米を高度に精米して白く磨くこと(=精米歩合が低いこと)。一般に外側を多く削るほど香味がすっきり・繊細になりやすい傾向がある
値上げが続く今だから考えたい!「飲まない日本酒」の選択肢
日本酒の値上げが続く中、自宅に保管したままの日本酒をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
飲まずに眠っている日本酒がある場合、その価値を見直してみるのも一つの選択肢です。
保管したままの日本酒は価値が変わることも
日本酒は鮮度が重要な酒類です。開封前であっても、保管状態や時間の経過によって品質が変化します。
ただし、定価改定や流通価格の変化により、購入時より評価が上がっているケースもあります。特に人気銘柄や終売品、限定品などは、市場での希少性が高まることで価値が上昇することがあります。
一方で、日本酒は一般的にワインやウイスキーと異なり、長期保管による熟成効果が限定的です。製造から時間が経過するほど風味が劣化するリスクがあるため、「寝かせれば価値が上がる」とは限りません。
飲まない日本酒は手放すことで現金化できる可能性も
飲む予定のない日本酒をお持ちの場合、買取サービスを利用して現金化するという選択肢があります。
特に十四代、獺祭、而今、黒龍、磯自慢といった人気銘柄や、数量限定の季節商品、終売となった銘柄などは、高価買取の対象となることがあります。
値上げにより市場価格が上昇している今は、売却を検討するタイミングとしても適しています。日本酒は鮮度が評価に影響するため、売却を決めた場合は早めに行動することをおすすめします。
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高価買取のチャンスかも?日本酒の人気銘柄と買取相場
買取市場で特に人気が高く、高価買取が期待できる日本酒銘柄をご紹介します。
それぞれの銘柄の特徴や魅力を解説しますので、お手元に該当する銘柄がある方はぜひご確認ください。
十四代|入手困難で知られる、華やかな香りのプレミア日本酒
十四代は、山形県村山市の高木酒造が醸す日本酒で、「幻の酒」とも呼ばれるほど入手困難な銘柄として知られています。
その特徴は、フルーティで華やかな香りと、上品な甘みを感じる芳醇な味わいです。全国新酒鑑評会での受賞歴もあり、日本酒ファンの間では最高峰の銘柄として評価されています。
高木酒造は公式サイトを持たず、販売先も品質管理が徹底された特約店に限定しているため、正規ルートでの購入は抽選が基本となっています。
そのため、商品や時期によっては、定価を上回る価格で取引されることもあります。
本丸、純米吟醸、大吟醸など多くのラインナップがあり、いずれも高価買取が期待できます。十四代の買取について詳しくは、以下のページでご紹介しています。
関連記事:十四代買取
【全国新酒鑑評会】:独立行政法人 酒類総合研究所と日本酒造組合中央会が共催する、全国規模の清酒(新酒)の鑑評会。全国の蔵元が出品した新酒を審査し、入賞酒・金賞酒などが選定される
【特約店】:蔵元と契約を結んだ限定的な販売店のこと。品質管理が徹底された店舗でのみ販売される銘柄も多い
獺祭|日本酒初心者から海外にまで支持される定番銘柄
獺祭(だっさい)は、山口県の旭酒造が醸す純米大吟醸酒です。
「酔うため、売るための酒ではなく、味わう酒を求めて」という理念のもと、山田錦を高精白した米と水だけで醸されています。
フルーティで透明感のある味わいが特徴で、日本酒初心者でも飲みやすいと評判です。
海外での評価も高く、ニューヨークやパリなど世界各地で愛飲されている日本酒の代表格です。特に「磨き二割三分」「磨きその先へ」といった高精白商品は高い人気を誇ります。
今後価格改定が行われる可能性もあり、現行価格での流通品は希少になることも考えられます。獺祭の買取に関する詳細は、以下のページをご参照ください。
関連記事:獺祭買取
【山田錦】:酒造好適米(酒米)の代表的な品種。兵庫県を中心に栽培され、大吟醸酒の原料として最高峰とされている
黒龍|食事に合わせやすい上品な味わい
黒龍は、福井県永平寺町の黒龍酒造が醸す日本酒です。
1804年創業の老舗蔵で、「良い酒を造れば必ず理解される」という信念のもと、品質にこだわった酒造りを続けています。
味わいは上品でバランスが良く、料理との相性が抜群です。和食はもちろん、フレンチやイタリアンとのペアリングも楽しめる懐の深さが魅力です。
「石田屋」「二左衛門」「仁左衛門」といった限定品は特に人気が高く、入手困難なことから高価買取が期待できます。黒龍の買取についての詳細情報は、以下をご確認ください。
関連記事:黒龍買取
磯自慢|繊細で透明感のあるバランス重視の名酒
磯自慢は、静岡県焼津市の磯自慢酒造が醸す日本酒です。
その特徴は、繊細で透明感のある味わいと、品の良い吟醸香です。「バランスの良さ」を追求した酒造りが評価され、全国の日本酒ファンから支持を集めています。
原料米には山田錦を中心に使用し、南アルプスの伏流水で仕込まれています。味わいの軽やかさと奥深さを両立した、食中酒としても優れた銘柄です。
特に「磯自慢 大吟醸」「磯自慢 中取り純米大吟醸」などは人気が高く、買取市場でも高評価を得ています。磯自慢の買取情報については、下記ページで詳しくご案内しています。
関連記事:磯自慢買取
【吟醸香】:低温でゆっくり発酵させることで生まれる、フルーティで華やかな香りのこと
【伏流水】:河川の水が河床の下の砂れき層などに浸透して流れる水のこと。地中で自然にろ過されるため、表流水に比べて水質が良好・安定しやすいとされている
而今|フレッシュ感と旨みを楽しめる人気銘柄
而今(じこん)は、三重県名張市の木屋正酒造が醸す日本酒です。
「而今」という名前は「過去に囚われず、未来に囚われず、今この一瞬を懸命に生きる」という意味を持ちます。フレッシュで爽やかな酸味と、米本来の旨みが調和した味わいが特徴です。
生産量が少なく、特約店でも入手が困難なことから、プレミアム日本酒として高い人気を誇ります。
純米吟醸、特別純米など複数のラインナップがあり、いずれも買取市場で高い評価を受けています。而今の買取については、以下のページで詳細をご紹介しています。
関連記事:而今買取
日本酒の値上げは今後も続く見込み。飲まないお酒はJOY LAB(ジョイ ラボ)の査定で価値をチェック
日本酒の値上げは、酒米の価格高騰や物流費・資材費の上昇を背景に、2026年以降も続く見込みです。
宝酒造の2026年2月値上げをはじめ、白鶴酒造、月桂冠など大手メーカーでも価格改定が実施されており、この傾向は当面続くと考えられます。
特に純米酒や大吟醸酒など、米を多く使用する特定名称酒は値上げ幅が大きくなる傾向があります。
一方で、値上げは市場価格の上昇を意味し、お手元の日本酒の価値が高まっている可能性もあります。十四代、獺祭、而今、黒龍、磯自慢といった人気銘柄をお持ちの場合、高価買取のチャンスといえるでしょう。
飲む予定のない日本酒がご自宅にある方は、まずは価値を確認してみることをおすすめします。日本酒は鮮度が重要なため、売却をお考えの場合は早めの行動が賢明です。
日本酒の買取をお考えの際は、ぜひJOYLABにご相談ください。

