グレーンウイスキーとは
トウモロコシ、ライ麦、小麦などの穀物を主原料とし、そこに大麦麦芽を糖化酵素として加え製造されたウイスキーのことです。穀物の種類や比率によって味わいが変わるのが特徴です。
ちなみに、アメリカンウイスキーのなかで日本でも人気の「バーボンウイスキー」もトウモロコシとライ麦を原料としたグレーンウイスキーです。
トウモロコシが多いと口当たりがまろやかに、ライ麦が多いとスパイシーでドライな味わいが強くなると言われています。
グレーンウイスキーのもう一つの定義が、単式蒸留器(ポットスチル)ではなく連続式蒸留器で蒸留させていること。
連続式蒸留器で蒸留する場合は、アルコール度数を95度まで上げることができ、しかも短時間で大量に蒸留することが可能です。
ただモルトウイスキーに比べて香りが弱い傾向にあり、ブレンドされることを想定して製造されているものが多いようです。
風味が軽いことから「サイレントスピリッツ」とも呼ばれています。
シングルモルトと同様に、単一の蒸留所で造られたグレーンウイスキーを「シングルグレーン」と呼びます。
主なグレーンウイスキー
サントリー 知多
ニッカ カフェグレーン
富士御殿場蒸溜所 25年 スモールバッチ
バーボンウイスキー
グレーンウイスキーの製造方法とほぼ同じですが、原材料の51%はトウモロコシを使い、内側を焦した新樽で熟成したものがバーボン。アメリカのウイスキーの生産量の約半分を占めています。
バーボンはアメリカの法律で「原料の穀物中にトウモロコシを51%以上含み、80度以下で蒸溜し、さらに内面を焦がしたホワイトオークの新樽で、アルコール度数62.5度以下で熟成したもの」と厳しく定義されており、このうち2年以上貯蔵されたものが「ストレートバーボンウイスキー」と名乗ることができます。
ちなみにバーボンの熟成に使用されるバーボン樽は、内側を焦がした新樽しか使えないため、1度利用したバーボン樽はスコッチなどの熟成に再利用されることになります。
そのため、同じ連続式蒸留器で造ったウイスキーでも、ブレンドすることでモルトウイスキーの個性を引き立てるグレーンウイスキーとバーボンでは、香りも味わいも大きく異なるのです。
それぞれをストレートで用意して、時折チェイサーを挟みつつ、香りや味わいを贅沢に楽しむのはいかがでしょうか。
主なバーボン
ブッカーズ
パピーヴァンウィンクル
ミクターズ
ワイルドターキー
エヴァンウィリアムス
ブラントン
メーカーズマーク
IWハーパー
ジムビーム
フォアローゼス