オーストラリアワインの高級銘柄
オーストラリアワインの歴史は1788年、英国海軍アーサー・フィリップ大佐がシドニーにワイン用ぶどうを持ち込んだことから始まります。
それから37年後の1825年、「オーストラリアワイン用ぶどう栽培の父」と呼ばれるジェームズ・バズビー氏によって本格的なぶどう園が開かれ、それをきっかけにしてワイン生産が広まっていきました。
当初は甘口ワインの生産が主でしたが、次第に辛口ワイン造りが盛んになり、近年では最新技術の積極的な導入によって世界有数の高級ワインも生産されるようになっています。
そのオーストラリアワインの中でも高級ワインを価格帯別にご紹介します。
※価格はオークションの落札価格を参考にしています。
10,000円~100,000円
ヘンチキ マウント エーデルストーン シラーズ
ヘンチキは最高級の単一畑にこだわった自慢のポートフォリオを揃えています。 “素晴らしいワインは素晴らしい畑から”という考えに基づき、最高のブドウを選出しています。 味わいは、梅、ブルーベリーやブラックベリーの鮮烈で芳醇なアロマを杉タール、マウント エーデルストーン特有のベイリーフ、セージ胡椒などのスパイスが引き立てます。
ジム・バリー ジ・アーマー
ジム・バリーはオーストラリアワインを語る上で欠かすことのできない造り手です。クレアヴァレーの地で仕立てるシラーズとリースリングは、オーストラリア最上と謳われ、世界トップランクに君臨しています。 そのトップキュヴェがこちらのジ・アーマーです。 味わいはしっかりとした骨格を持つ、香り高く複雑で、エレガントなスタイル。 ワインアドヴォケイト誌において、99+点を獲得する快挙を成し遂げ、カルトワインとして世界を震撼させた傑作です。
ヘンチキ ヒルオブグレイス
エデンヴァレーのシラー100%で造られる最上級の一本です。 深い真紅色で複雑性を持ち、スパイシーなタール、八角、ブラックベリーやブルーベリーに五香粉、ヴァニラや杉がほのかに香ります。 甘く、芳醇で厚み のある味わいは深みと質感を表しており、素晴らしい余韻と鮮烈で質の良い、ヴェルベットのようなタンニンを楽しめます。
1,000円~10,000円
フィフスジェネレーション バロッサ シラーズ
世界有数のワイン産地、南オーストラリア、バロッサヴァレーの老舗のワイナリーで、世界各国のコンクールで数多くの受賞実績を持つ、オーストラリアのトップ生産者のひとつです。 成熟した果実味、甘く丸みのあるタンニン、徐々に広がるスパイシーな味わいはシラーズのお手本のようです。 じっくり煮込んだ肉料理と相性ピッタリな赤ワインです。
イーデンヴァレー リースリング
オーストラリアワインの著名な評論家ジェームス・ハリデー氏から5つ星を与えられた実力派、ロルフ・ビンダーです。 こちらはイーデンヴァレーの特徴をはっきりと表現した出来栄えのリースリングとなっており、滑らかな口当たりと柑橘系の風味が漂う、コストパフォーマンスが高い1本です。
プレナリウス ヴィオニエ
こちらのワインは、ロバート・パーカー氏が「這いつくばってでもこのワインを探す価値がある。伝説的なワインになるだろう。」とまで評しました。 ビオディナミ農法で造られたヴィオニエを野生酵母で発酵し、亜硫酸無添加で瓶詰めした自然派オレンジワイン。 バロッサで初となるオレンジワインとしても知られており、ハチミツ、ジンジャー、マーマレード、ジャスミン、レモングラスやスパイスなど、幾層にも折り重なるニュアンスに富んだ逸品です。
アップルジャックヴィンヤード シャルドネ
ジャイアント・ステップスは、ブルゴーニュ式の単一畑に注力する豪州のワイナリーで、こちらは、畑ごとのキャラクターの違いを感じることができる、シングル ヴィンヤード シリーズのひとつです。 シャサーニュモンラッシェを思わせる芳醇かつ爽やかな味わいです。
オールドヴァイン グルナッシュ
雨水のみで育てたグルナッシュを収穫し、オープントップの発酵槽にて、天然酵母を使用して9日間の発酵させ、発酵後、果帽を伝統的な手法でやさしく圧搾し、アメリカ産、フランス産の古樽で13カ月の熟成を経てボトリングされます。 自然派の造り手らしい、ピュアな果実味と凝縮感に富んだ味わい。滑らかで透明感があるグルナッシュの魅力を存分に堪能できる1本です。
パーカー・クナワラエステイト 95ブロック
最高のヴィンテージにだけ、自社畑の95ブロックの高品質なブドウを使い、特別にリリースされるワインです。 深みのあるルビー色しており、完熟したカベルネとスムースな杉の心地良い香りがします。 いきいきとした果実味主体の味わいに、プティヴェルドがかすかなフローラルの風味を添えて、豊富なタンニンと滑らかな後味を残すワイン。
シラー
彼の「シラーやグルナッシュが美しく熟成を経るとピノノワールとなんら見分けがつかなくなる。それは品種の壁を越えて、美しいワインすべてが到達する理想の最終形なんだ」という言葉を体現したワインです。 深い紫がかったガーネットの色調で、熟したブラックベリーや、ブルーベリー、プラムのアロマに、燻製香やスミレなどのフローラルなニュアンスが重なった香りがグラスから立ち上ります。 口に含むとしっかりとした酸とタンニンに果実味が上手く調和し、余韻にはブラックペッパーやハーブの風味が広がります。日照に恵まれながらも冷涼な産地らしいエレガントなスタイルです。