日本酒の高級銘柄
日本酒とは通常は米と麹と水を主な原料とする清酒を指します。日本特有の製法で醸造されたお酒で、醸造酒に分類され、「純米酒」と「本醸造酒」の2種類に分けられます。
「純米酒」という名前がついている日本酒には「醸造アルコール」と呼ばれる材料が入っておらず、米本来の風味を楽しめるのが魅力です。
米を磨いて味わいと香りを高めた純米酒は、「純米吟醸酒」や「純米大吟醸酒」と呼ばれます。
一方、醸造アルコールが原料に含まれている日本酒は「本醸造酒」に分類されます。原料の米の磨き具合で、「吟醸酒」「大吟醸酒」と名称が変わります。
アルコール度数は15%前後が多く、ビールやチューハイと比べて若干高めでワインと同程度。米の旨味を活かした独特な味わいが魅力です。
さまざまな銘柄を飲み比べながら自分好みの1本を見つけていくのも、日本酒ならではの醍醐味です。
その中でも高級日本酒を価格帯別にご紹介します。
※価格はオークションの落札価格を参考にしています。
~10,000円
勝駒 純米
富山県高岡市の清都酒造場が醸造されています。純米は勝駒の代名詞ともいえるお酒です。 初代の清都慶介氏が日露戦争から帰還して、故郷の高岡市に造り酒屋を開業したことから、日露戦争の戦勝を記念して勝駒と命名され、ラベルの勝駒の文字は様々なジャンルで活躍した芸術家、池田満寿夫氏が書いたもの。 五百万石の豊かな米の旨味を充分に生かしており、優しい香りとサラッとした飲み口が大人気です。
磯自慢 愛山 中取純米大吟醸
厳選した酒米、南アルプスからの名水、そして蔵人たちのハーモニーが生み出す磯自慢は、酒造りの原点となる原料処理に始まり、 蒸し米を大切にする事により得た香り良い米を独自の麹作り、伝統酵母の利用と複雑な酒造りの工程を経て、入魂の一滴となります。 重厚な味わいと香りでありながら、中取りならではの洗練されたキレと、爽やかなフレーバーを堪能できる一品です。
久保田 萬寿
1986年に発売されて以来、特長である“深みのある味わいと香りの調和”を追求。麹造りの精度を高めることで、萬寿ならではの味わいのふくらみ・柔らかさが生まれ、深みが増しました。 華やかな香りと重厚な味わいが重なり合い、複雑で深みのある口当たりが広がる純米大吟醸酒。麹から生まれるふくらみのある柔らかさの中に、旨味・甘味・酸味が調和し、心地よい余韻が喉元まで続き、上質な時を彩ります。 また、深みのある味わいと調和のとれる華やかな香りを引き出し、さらに、火入れの際に、日本酒の温度を上げた後すぐに急冷し、貯蔵温度を従来よりも5℃下げることで、上品な華やかさをそのまま実感できるそうです。
而今 純米大吟醸 白鶴錦
白鶴錦は山田錦と同じ母を「山田穂」、父を「渡船」としている弟品種。 白鶴酒造が9年間品種選抜を繰り返し800の候補の中から選んだものを2007年に品種登録した酒米です。
生産量が大変少なく、既に完売となっており、大変手に入れにくい商品です。
爽やかさのある香り、フレッシュなガスが溶け込み、密度があり瑞々しい旨み、甘みとシャープな酸が調和した純米大吟醸酒です。
10,000~30,000円
黒龍 しずく
大吟醸の中でも特に出来の良いものを酒袋に入れ一滴ずつ滴り落ちてきたお酒が瓶詰めされています。 発売以降も日々工夫を重ね、原料と製法にとことんこだわり、人の手でていねいに造り上げられた洗練された極上の香りを楽しめる黒龍酒造を代表する極みの1本です。 販売されるのは、6月と10月の年2回のみ。入手は非常に困難です。
田酒 純米大吟醸 山廃仕込
西田酒造は明治11年創業の青森市内唯一の酒蔵です。 田酒という酒名は田んぼ、稲、米という連想にもとづき昔ながらの米だけで醸し出された酒を意味しています。 年に1回限定発売で気品ある吟醸香と、山廃らしい厚みのある味わいです。バランスの良さが際立ちます。
獺祭 磨きその先へ
常識的な純米大吟醸で踏み出せない酒質を目指し造り上げられた美しい香りと両立する味の複雑性・重層性と長い余韻を持っています。 このお酒は「獺祭磨き二割三分」を超えるものとして造られた旭酒造最高峰のお酒。 従来の純米大吟醸のスタイルとは全く別のものプレミアムな味わいが楽しめます。
300,000円~
十四代 龍泉
山形の高木酒造の日本酒、十四代。十四代の最高峰の一つに数えられる龍泉。 酒造好適米「龍の落とし子」を高精白し、限界低温発酵後、雫取り、斗瓶囲いしたものを氷温貯蔵し熟成させた、大極上諸白純米大吟醸酒です。 バニラのように華やかな香りが特徴でコレクター人気も高く、大変高級感のある味わいです。11月に出荷される限定品で、SAKE COMPETITIONでも受賞歴をもつ銘柄です。