フランスワインの格付け
ワインはブドウの品種、土壌、栽培方法、気候、収穫時期、製造法、貯蔵法などが相まって、そのワインの個性が生まれます。
この個性を明確にして、品質を保つために「ワイン法」があり、その品質の基準となっているのが「格付け」です。
格付けは国によって基準が変わり、今回は世界的なワイン生産地である、フランスワインの格付けについてご紹介させていただきます。
フランスワインの格付けは2008年まで「AOC法」で定められていましたが、2009年からは「AOP法」によって定められています。
フランスワインの種類
フランスワインは大きく3つのカテゴリーに分けられています。
AOP（原産地呼称保護ワイン）
IGP（地理的表示保護ワイン）
VIN DE TABLE（テーブルワイン）
AOP（原産地呼称保護ワイン）
AOPとは特殊な地理的環境でつくられたワインのみが名乗ることが許されている厳しい条件の中で生産されているワインです。 一般的に日本に流通しているワインはこのAOPワインにあたります。 AOPの特徴は制定する区画が狭くなればなるほど基準が厳しくなります。 AOPとして認められるには「使用するブドウ品種」「ha当たりの収穫量」「最低アルコール度数」「最高アルコール度数」「醸造法」「栽培法」などがあります。
IGP（地理的表示保護ワイン）
IGPとは日本で言う地酒にあたります。 指定地域内で栽培されたブドウを85％以上使用すれば名乗ることができます。 AOPよりも規制は緩やかで、その地方の特性を生かした気軽なワインです。
VIN DE TABLE（テーブルワイン）
日常的に消費されるテーブルワインのこと指します。
ボルドーワインの格付け
ボルドーワインはワインを生産するシャトーごとに第1級～第5級に格付けされます。
また、第5級の下にはクリュ・ブルジョワ級があります。
第1級のワインは「5大シャトー」と呼ばれており、「シャトーラフィット」「シャトームートン」「シャトーラトゥール」「シャトーマルゴー」「シャトーオーブリオン」です。
この格付けは1855年のパリ万国博覧会にボルドーワインを出品するために、ナポレオン3世の命令によりボルドー市商工会議所によって制定されました。
ボルドーワインの格付けの振り分け
第1級：5シャトー
第2級：14シャトー
第3級：14シャトー
第4級：10シャトー
第5級：18シャトー
ボルドーワインの格付け銘柄
【第1級】
シャトーラフィット ロートシルト
シャトームートン ロートシルト
シャトーラトゥール
シャトーオーブリオン
シャトーマルゴー
【第2級】
シャトーローザンセグラ
シャトーローザンガシー
シャトーレオヴィルラスカーズ
シャトーレオヴィルポワフェレ
シャトーレオヴィルバルトン
シャトーデュルフォールヴィヴァン
シャトーグリュオラローズ
シャトーラスコンブ
シャトーブラーヌカントナック
シャトーピションロングヴィルバロン
シャトーピションロングヴィルコンテスドラランド
シャトーデュクリュボーカイユ
シャトーコスデストゥルネル
シャトーモンローズ
【第3級】
シャトーキルヴァン
シャトーディッサン
シャトーラグランジュ
シャトーランゴアバルトン
シャトージスクール
シャトーマレスコサンテグジュペリ
シャトーボイドカントナック
シャトーカントナックブラウン
シャトーパルメ
シャトーララギューヌ
シャトーデミライユ
シャトーカロンセギュール
シャトーフェリエール
シャトーマルキダレムベッカー
【第4級】
シャトーサンピエール
シャトータルボ
シャトーブラネールデュクリュ
シャトーデュアールミロン ロートシルト
シャトープージェ
シャトーラトゥールカルネ
シャトーラフォンロシェ
シャトーベイシュヴェル
シャトープリュレリシーヌ
シャトーマルキドテルム
【第5級】
シャトーポンテカネ
シャトーバタイエ
シャトーオーバタイィ
シャトーグランピュイラコスト
シャトーグランピュイデュカス
シャトーランシュバージュ
シャトーランシュムーサ
シャトードーザック
シャトーダルマイヤック
シャトーデュテルトル
シャトーオーバージュリベラル
シャトーペデスクロー
シャトーベルグラーブ
シャトーカマンサック
シャトーコスラボリ
シャトークレールミロン
シャトークロワゼバージュ
シャトーカントメルル
ブルゴーニュワインの格付け
ブルゴーニュワインは特級、1級、村名、地区、地域で格付けされます。
ブルゴーニュワインの格付けはシャトーごとに等級を与えられるボルドーワインとは違い、「AOP」の生産地名が狭い範囲であるほど上級に格付けされます。
ブルゴーニュワインの格付けの振り分け
特級（グランクリュ）
1級（プルミエクリュ）
村名（コミュナル）
地区（Sous Region）
地域（Regionales）
