ジャパニーズウイスキーの特長、評価
未開封の保存方法
日本国内で生産されているウイスキーをジャパニーズウイスキーと呼びます。
ジャパニーズウイスキーの誕生は20世紀に入ってからと、世界5大ウイスキーの中でも最も歴史が浅いウイスキーになります。
日本のウイスキー造りはまだ100年に満たないですが、独自の進化を遂げてきました。
ジャパニーズウイスキーの特徴
ウイスキーの風味は、風土により大きく左右されます。日本は、四季がはっきりとしており、ウイスキーの本場スコットランドの風土とよく似ています。
日本のウイスキー造りはスコットランドウイスキー(スコッチ)を手本とすることから始まっているため、造るウイスキーの種類もスコットランドと似ています。
主にブレンデッドや、ブレンデッドモルトそして当然ながらその原酒ともなるモルトウイスキーとグレーンウイスキーも手がけています。
スコットランドを手本としながらも、当国と比べると蒸留所の数は圧倒的に少ないのが特徴です。
これは日本の場合、そもそもひとつひとつの蒸留所が巨大で、なおかつ大きな企業が手がけているケースが多いためで小規模蒸留所も多いスコットランドとは体制が少し異なります。
日本では発酵・蒸留や熟成、ブレンド、瓶詰めといったウイスキーの製造工程を自社で一貫して行うのが一般的です。
スコッチのような製造に関する細かな規定はなく、原料が違うアルコールを混ぜていてもウイスキーと名乗れてしまう状況です。
しかし、決まりはなくともプライベートブランドみたいな安いものじゃなければほとんどがしっかり造られています。
日本では原酒の売買が行われず、各メーカーが複数タイプの原酒を造り分け独自にブレンドを行っています。
そのため各メーカーで多彩な原酒を造り分ける技術が磨かれていったと言われています。
ジャパニーズウイスキーの歴史
ジャパニーズウイスキーの誕生は1923年、寿屋(現サントリー)により山崎蒸溜所が建設されたのが始まりと言われています。
日本のウイスキーの父と言われ、連続テレビ小説マッサンでも有名な竹鶴政孝がスコットランドに留学しロングモーン蒸留所とヘーゼルバーン蒸留所にて、スコットランドの伝統的なウイスキーの製法を学んで持ち帰ってきました。
ジャパニーズウイスキーでスコッチに近い製法が主に用いられているのは、竹鶴政孝が残した影響があります。
スコッチをお手本に造られたジャパニーズウイスキーですが、その味はより複雑で繊細と評されており日本人の舌に合わせ、スモーキーなフレーバーは控えめで軽くマイルドな仕上がりと言われていましたが昨今ではクラフトディスティラリーの台頭からスモーキーな銘柄も比較的多く造られるようになってきました。
この味を生み出している要因、それは日本の職人たちの技術の高さです。
また、日本では原酒の熟成にミズナラの木材でできた樽を使用することがあります。
これは世界的に見てとても珍しく、独特の香木のような爽やかな香りを生むとされ、ジャパニーズウイスキーの奥行きのある複雑な香りに大きく影響しています。
ジャパニーズウイスキーのこだわり
ひとつの蒸溜所でスペイサイドモルトのような華やかでフルーティーなものから、アイラモルトのようなヘヴィでスモーキーな原酒までを造り分けるノウハウ、そして世界に評価されるブレンダーの卓越したブレンドスキル。
このような日本人特有のものづくりのこだわりがあって、奥深い味わいのウイスキー造りを可能にし、複雑で繊細な味わいのウイスキーを世に送り出すことを可能としています。
ジャパニーズウイスキーが評価を受ける理由で、様々な工夫がなされているため、個性のある魅力的な銘柄が多数あるのも特徴と言えます。
その優美で繊細な味わいと高い技術力が世界に認められ注目を集めています。
ジャパニーズウイスキーの評価
近年、ジャパニーズウイスキーは世界的に注目を集めており、原酒不足が原因で終売となる銘柄も出てきています。 実際にISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)、SWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)などの世界各国からエントリーされたウイスキーのコンペティションでも数多くの銘柄が受賞しています。 2020年のWWAではジャパニーズウイスキーから3銘柄が受賞しています。
WWA2020受賞銘柄
【ワールドベスト・シングルモルトウイスキー】
サントリー 白州 25年
【ワールドベスト・ブレンデッドウイスキーリミテッドリリース】
イチローズモルト&グレーン ジャパニーズブレンデッドウイスキー リミテッドエディション2020
【ワールドベスト・グレーンウイスキー】
シングルグレーンウイスキー 富士 30年