シャンパーニュの産地と地図
グラスに閉じ込められた美しい泡や芳醇な香り、そしてその豪華絢爛な存在感が世界中で絶大な人気を誇るシャンパン。
生産地であるシャンパーニュ地方では、実はシャンパンの他に泡立たない赤ワインやロゼワインなども造られています。 シャンパーニュ地方は大陸性気候の影響を受けていますが大西洋の影響も受けているために、冬と夏の気温差は激しくはなく、平均気温は11度ほどです。
日照時間は2100時間に及ぶこともあるほど多く、降雨量は平均より少なめとなっています。 そんなシャンパーニュの代表的な5つの産地と銘柄を紹介していきます。
ヴァレ ド ラ マルヌ
マルヌ渓谷を意味するヴァレ・ド・ラ・マルヌはシャンパーニュの主要生産地の1つです。 シャンパーニュ地方の中央、エペルネから西に、マルヌ川両岸の渓谷に沿い80km以上に渡って広がり、セーヌ マルヌ県、エーヌ県に跨がる広大なシャンパーニュ生産地です。 気候は他のシャンパーニュ地方同様大西洋の影響を受ける大陸性気候に属しており、年間平均気温10度と冷涼な気候です。 これはブドウが成熟する最低温度でシャンパーニュの生産に不可欠な高い酸のあるブドウ造りを可能にさせています。 土壌は、石灰岩と泥灰岩、粘土質、砂質と多様な土壌から構成されています。褐色土壌もあり、こちら>は深く、適度な水はけのよさと保水性を持っています。
ヴァレ ド ラ マルヌの代表的な銘柄
ジャクソン
シャルリエ
ルネジョフロワ
タルラン
ガティノワ
モンターニュ・ド・ランス
モンターニュ・ド・ランスはフランス最北のワイン産地でシャンパーニュの中心>地であるランス市周辺に広がっています。 最も北に位置しているため、豊富な日照量が必要になる地域で南向き斜面が多くありますが、フランスでは珍しく北向きの斜面を有しています。 北向きは一般的に北風と日照量が乏しくフランスにおいてはワインの栽培には向いていないとされていますが、モンターニュ・ド・ランスでは東と西に太陽の光を遮るものが無く日照量が豊富に得られるため可能になります。 土壌は白亜の石灰質土壌が多く見られ、東向き、南向きの斜面が多くあります。
モンターニュ・ド・ランスの代表的な銘柄
エグリウーリエ
ポールバラ
エリックロデズ
ヴィマール
シャルトーニュタイエ
コート・デ・ブラン
コート・デ・ブランは、シャンパーニュ中央部ヴァレ・ド・ラ・マルヌの東部南にあります。 白ブドウ品種だけで造るシャンパーニュ、ブラン ド ブラン誕生の地としても知られています。 土壌は白亜石灰質土壌でフランス人は白亜のシャンパーニュとも呼んでいます。 世界一密度の高い石灰質土壌で東斜面に畑が連なるなどブドウ栽培に適した素晴らしい条件を兼ね備えています。 またシャルドネの聖地として知られており、作付け比率も95%以上をシャルドネが占めるなど圧倒しており、ピノノワール、ピノムニエ併せて5%にも届きません。 そのため、造られるシャンパーニュはブラン ド ブランが多くなります。
コート・デ・ブランの代表的な銘柄
クリュッグ
サロン
ルイロデレール
ドゥーツ
ボランジェ
コート セザンヌ
コート セザンヌは、コート デ ブランの南西15kmのところにあるセザンヌ村周辺南北に広がっておりマルヌ県の最南西からほんの少しオーヴ県にかかる生産地で、セーヌ マルヌ県と隣接しています。 シャンパーニュ地方の中心地ランス市からはおよそ70km離れたところにあり、一部はオーヴ県に跨がっています。 シャンパーニュの中では南に位置している為、比較的温暖な地域で土壌は白亜紀後期の白亜質と粘土質の混成土壌で構成されています。 シャンパーニュの中では比較的温暖な為、ブドウがしっかり成熟するので果実の力強さやコクを感じるおおらかなキャラクターのシャンパーニュが出来上がります。
コート セザンヌの代表的な銘柄
ユリス コラン
ビオディナミストルグレ
グロンニエ
ティエリー トリオレ
ヴェリエ
コート・デ・バール
コート・デ・バールはシャンパーニュ地方南部、中心地より南東に90km程離れたところに広がっています。 ブルゴーニュ地方と隣接して>おり、マルヌ地区よりシャブリ地区のブドウ畑の方が近い位置にあります。シャンパーニュの中では南に位置している為、比較的温暖な地域です。 土壌はシャブリと同じキンメリジャン土壌が大部分を占めており、ブルゴーニュのプティ シャブリに見られる粘土質を多く含むチトニアン土壌が一部あります。 作付け比率はピノ・ノワール85%、シャルドネ8%にピノ・ムニエ７%と圧倒的にピノノワールが植えられています。 同じキンメリジャン土壌のブルゴーニュ地方シャブリと>は異なり冷涼な気候にあるため、シャルドネは植えられていません。
コート・デ・バールの代表的な銘柄
ドラピエ
フルーリー
クリスチャン エティエンヌ
アレクサンドル ボネ
セルジュマチュー
